アルバイト面接で“辞めやすい人”を見抜く質問10選|飲食店店長の実体験から解説
アルバイトを採用しても「すぐ辞めてしまう」――そんな悩みを抱えていませんか?
「面接のときは元気に答えていたのに、1か月も経たずに来なくなる」
「結局シフトの穴を店長が埋める」
これは多くの飲食店で起きている“あるある”です。
おはようございます、“飲食おじさん”です。外食チェーンで10年間勤務、うち7年を店長として店舗経営に取り組んできました。

この記事では 「すぐ辞める人」を面接で見抜くための具体的な質問集 を紹介します。
読めば以下のメリットが得られます。
- “辞めやすい人”の兆候を会話の中で察知できる
- 長続きする人を選ぶための質問がわかる
- 採用の失敗を減らし、シフトを安定させられる
「印象が良かったのに続かなかった…」を繰り返す前に、質問の工夫で採用の精度を上げていきましょう。
アルバイトがすぐ辞める現状と店長の悩み

飲食店に多い“短期離職”のパターン
飲食店のアルバイトは、採用しても短期間で辞めてしまうケースが後を絶ちません。
採用してから1週間以内に来なくなる
1か月以内に「想像と違った」と辞める
研修を終えたら安心したように、そのまま来なくなる
表面的には「やる気があるように見えた」人でも、実際に現場に立つとギャップに耐えられず、あっさり辞めてしまうことが少なくありません。
中小企業庁「2025年版中小企業白書」では、宿泊業・飲食サービス業の離職率は26.6%と報告されています。(中小企業庁)
採用が裏目に出ると店長に降りかかる負担
短期離職は単なる人数の減少にとどまりません。飲食店の店長には、次のような負担がのしかかります。
つまり、「すぐ辞める人」を採用することは、現場の人手不足を加速させ、店長自身の心身を削る原因になってしまうのです。
アルバイトがすぐ辞める典型パターン一覧
| パターン | 内容 |
|---|---|
| 1週間以内に来なくなる | 面接後すぐに音信不通、初出勤以降現れないケース |
| 1か月以内に辞める | 「想像と違った」「合わなかった」とすぐ離職 |
| 研修後に来なくなる | 研修を終えた途端に来なくなるパターン |
“すぐ辞める人”を避けることは、採用の最大のコスト削減なんです。印象や雰囲気だけで決めると、あとで大きなツケを払うことになりますよ。

なぜ面接で見抜けないのか?

質問が浅すぎて“やる気アピール”しか残らない
多くの店長がやりがちな質問は
「週に何日入れる?」「いつから働ける?」
といったシフト確認だけです。
これでは答えが「はい、頑張ります」で終わり、アルバイト本人の本音や考え方は見えてきません。
結果的に“とりあえず入れる人”を採用し、数週間で辞められてしまうケースが多いのです。
店側が条件や環境を十分に伝えていない
面接のときに「うちは忙しいけど大丈夫?」と聞く店長もいますが、忙しさの具体像を伝えていないことがよくあります。
- 「ピーク時は立ちっぱなしで休憩が取りにくい」
- 「土日は基本的に出勤してほしい」
といった条件をあいまいにしたまま採用すると、働き始めてから「想像と違った」となり、辞める原因になります。
面接は“人を集めるための儀式”じゃありません。採用後にギャップが出ないよう、こちらも正直に伝えることが定着につながりますよ。


辞めやすい人を見抜く質問10選

✅ 働く目的を掘り下げる質問
→ 「家から近い」「お金のためだけ」なら短期リスク高め。少しでも学びや将来への意識がある人は続きやすい。
→ 目的が曖昧だと辞めやすい。「接客を学びたい」「調理経験を積みたい」など具体的な答えが安心材料。
→ 全く関係性を考えていない人は短期離職しやすい。逆に小さな関連性でも答えられる 人は意欲的。
✅ シフトや時間感覚を探る質問
→ 「その時にならないと分からない」人は要注意。予定を考えられる人は計画性あり。
→ 日数だけでなく「理由」を聞くことで、生活スタイルとの相性が分かる。
→ 繁忙期を避ける傾向が強い人は定着しにくい。繁忙期対応を前向きに話す人は安心。
✅ 人間関係や価値観を見極める質問
→ ネガティブな答えばかりだとチーム不適合のサイン。
→ 「助け合い」「報連相」といった前向きな答えなら安心感あり。
→ 困難をどう受け止めたかで協調性を判断できる。
✅ 柔軟性・継続意欲を確認する質問
→ 「自分は絶対無理」と言い切る人は要注意。工夫や譲歩の姿勢が見える人は柔軟性がある。
質問の仕方の工夫
「どう?」「なぜ?」を加えることで本音が出やすい
考える時間を与えると本心が出やすい
忙しさやルールを隠さず伝えると、相手も本音を返してくれる
面接回答で見抜く“良いサイン”と“危険サイン”
| 質問例 | 良いサイン | 危険サイン |
|---|---|---|
| 週に何日入りたい? | 「学業と両立して週3〜4日」 | 「いつでもOK!(根拠なし)」 |
| 苦手な人は? | 「報連相をしない人」 | 「上司全般」「同僚とうまくいかなかった」 |
| 将来やりたいことは? | 「接客に役立てたい」 | 「特にない」「分からない」 |
質問は“会話の道具”。答えそのものより、どう考えているかを見るのが店長の腕前なんです。

アルバイト面接で「辞めやすい人」を見抜くためのまとめ

質問の工夫で採用の失敗を減らす
アルバイトがすぐ辞める悩みは、店長にとって避けられない課題です。
しかし、面接での質問を工夫することで「短期で辞めるリスク」を大きく減らすことができます。
本記事で紹介した質問を整理すると――
- 働く目的を掘り下げる → 継続意欲を見極められる
- シフトや時間感覚を探る → 無理なく続けられるか判断できる
- 人間関係や価値観を問う → チームに合うかどうかが分かる
- 柔軟性を確認する → 突発的な欠員対応への姿勢が見える
面接はチェックリストではなく「対話の場」。
辞めやすい人をゼロにすることはできませんが、質問を工夫すれば“長く続けやすい人”を選ぶ確率を高められます。
「面接は未来を選ぶ作業。小さな質問の違いが、大きな定着率の差になるんです。」毎日“本当に”おつかれさまです。

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