「もう一品」を自然にすすめる声かけ|飲食店で客単価アップを実現する方法

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「もう一品いかがですか?」――そう声をかけたいけれど、

「押し売りに聞こえないか」

「お客さんに嫌な顔をされないか」

と迷ってしまう。

飲食店で働く多くのスタッフや店長が抱える悩みです。

実際、声かけひとつで客単価は大きく変わります。しかし、やり方を間違えると不快に思われ、逆効果になることもあります。

おはようございます、飲食おじさんです。外食チェーンで10年間勤務、うち7年を店長として店舗経営に取り組んできました。

飲食おじさん
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本記事では、飲食店で「もう一品」を自然にすすめる声かけの具体的な方法を解説します。

✅ この記事を読むメリット

  • 押し売りにならない自然な追加オーダーの基本がわかる
  • お客さんが喜ぶ声かけのタイミングを理解できる
  • 誰でも実践できる“自然な提案フレーズ”を学べる

「売上のため」ではなく「お客の満足を広げるため」の追加注文の提案。最後まで読めば、客単価アップと顧客満足を同時に叶えるヒントが見つかります。

飲食店でよくある「もう一品」声かけの悩み

エプロン姿のスタッフが手を差し出し、接客や声かけに迷っている様子のイメージ写真

押し売りに感じられる恐怖

「もう一品いかがですか?」と口にしたいけれど、多くのスタッフは「お客さんに嫌がられるのでは?」という不安を抱えています。

特に新人スタッフは、お客さんの反応を気にしすぎて声が出ないことがよくあります。

実際に「おすすめしても断られると気まずい」と感じ、結局言えずに終わるケースも多いのです。

タイミングがつかめない

接客中では「いつ声をかけるか」が難しい問題です。

料理提供の直後では早すぎるし、会計時では遅すぎる。

スタッフによって判断がバラバラになり、「声かけをしようと思っているうちにチャンスを逃す」ということもあります。

私自身も店長時代、ピークタイムにはバタバタして声かけが徹底できない状況が何度もありました。

スタッフの自信不足

もう一つの悩みは「商品知識の不足」です。

おすすめしたい商品があっても、味や特徴を自分の言葉で説明できないと自信を持ってすすめられません。

その結果、「どうですか?」と曖昧な言い方になり、お客さんの心に響かないのです。

「もう一品」をすすめられない飲食店あるある

チェック項目該当する該当しない
押し売りっぽくて言えない
タイミングを逃してしまう
商品説明がうまくできない

“もう一品”の声かけは、売上のためじゃなく“お客さんの食事をより楽しんでもらうため”と考えると、不思議と自然に言えるようになりますよ。

飲食おじさん
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なぜ「もう一品」がすすめられないのか|原因の掘り下げ

飲食店で「もう一品」をすすめられない原因を示すノートとペンのイメージ画像

人の問題|教育不足で“言葉”が出ない

スタッフが声かけできない一番の理由は「教育不足」です。

新人に対して「おすすめしてね」とだけ伝えても、何をどう言えばいいのか分からず止まってしまいます。

特にアルバイトは経験も浅いため、「断られたらどうしよう」という不安が勝ち、声が小さくなるか、そもそも言えなくなるのです。

仕組みの問題|マニュアルが抽象的すぎる

「積極的におすすめしましょう」という一文だけのマニュアルをよく見かけます。

ですが、これでは実際の行動につながりません。

必要なのは「いつ」「どのように」声をかけるかの具体例。

仕組みとして準備されていないと、スタッフの判断に任され、結果としてバラバラの対応になります。

数字の問題|効果を“見える化”できていない

声かけが定着しないもう一つの理由は「数字で結果が見えない」ことです。

スタッフからすれば「言っても言わなくても同じ」と思ってしまう。

たとえば「声かけが1日〇回で注文率が△%」という形で成果を可視化すれば、スタッフは手応えを感じやすくなります。

数字が見えないと改善が続かず、結局やらなくなるのです。

「もう一品」声かけができない原因を整理する3つの視点

視点現場の問題具体例
教育不足声をかける言葉が出ない
仕組みマニュアル不備具体的なフレーズが決まっていない
数字成果の見える化不足声かけ件数を記録していない

“人”ができないのは根性のせいじゃなく、“仕組み”がないから。数字で結果を見える化すると、自然と改善の流れが生まれますよ。

飲食おじさん
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自然に「もう一品」をすすめる具体的な方法

飲食店で「もう一品」を自然にすすめるための解決策を示すひらめきのイメージ画像

ランチの注文時に“+〇〇円でデザート付きにできますがいかがですか?”と最初から案内したほうが、後出しより受け入れられやすい(USEN「飲食店の客単価アップ術」)

お客さんのメリットを前に出す

声かけの基本は「売上」ではなく「お客さんの体験」を広げる視点です。

たとえば、居酒屋なら「この料理にはこのお酒が合いますよ」、ラーメン店なら「半チャーハンを一緒に頼まれる方が多いですよ」といった具合に、お客さんがより満足できる組み合わせを伝えるのが効果的です。

「おすすめ=押し売り」ではなく、「楽しみ方の提案」に切り替えると自然に言葉が出ます。

タイミングは“飲み物提供後”が鉄板

多くの店舗で共通するのは「最初のドリンク提供後」がベストタイミングということ。

お客さんが一息ついたこの瞬間なら、耳を傾けてもらいやすいのです。逆に、料理が出揃った後や会計直前では遅すぎます。

タイミングを仕組み化して決めておくことで、誰でも迷わず声かけができます。

おすすめは“3パターン”に絞る

「自由におすすめして」と任せるとスタッフは迷います。

そこで「定番セット」「人気No.1」「季節限定」の3パターンに絞っておくと、誰でも即座に言えるようになります。

「ビールのお供に人気なのは〇〇です」

「この料理には△△がよく出ます」

「今の季節限定で□□がございます」

こうしたフレーズを共有しておくと、アルバイトでも安心して声を出せます。

仕組みで習慣にする

一度教えただけでは定着しません。

チェックリスト化

「ドリンク提供後におすすめの一言を言ったか」を確認

ロールプレイ練習

新人研修で“実際に声を出す”練習を必ず入れる

数字の見える化

「今日のおすすめ件数」「注文につながった率」を掲示板に共有

このように仕組みで回すと、声かけが自然と習慣になります。

「もう一品」声かけを仕組み化する3ステップ

タイミングを決める(飲み物提供後など)
フレーズを3つに絞って共有する
声かけ件数と注文率を見える化する




声かけは“センス”じゃなく“準備”。仕組みさえ整えば、誰でも自然にすすめられるようになりますよ。

飲食おじさん
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まとめ|飲食店の「もう一品」声かけで客単価アップ

飲食店で「もう一品」を自然にすすめる声かけのポイントを整理するまとめイメージ画像

自然に客単価を伸ばす3つのポイント

  • 「もう一品」の声かけは、押し売りではなく“お客の満足を広げる提案”と捉える
  • タイミングは「飲み物提供後」など決めて習慣化する
  • 誰でも使える3パターンのフレーズを準備し、仕組みで定着させる

声かけは売上のためにやるのではなく、お客さんに「ここで食事してよかった」と感じてもらうための工夫です。

その積み重ねが、自然と客単価アップにつながります。

「声かけの目的は“売ること”じゃなく“楽しさを増やすこと”。そこを間違えなければ、結果として数字はついてきますよ。」毎日“本当に”おつかれさまです。

飲食おじさん
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飲食おじさん
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外食チェーン出身ブロガー
飲食店の採用・教育・接客・売上管理を、仕組みで改善するノウハウを発信。外食チェーンの現場で培った経験をもとに、店長・スタッフの悩みを解決します。愛読書:ドラッカー全般(時代を超えて揺るがない普遍の経営哲学が大好きです!)
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