売上が悪い日に店長が必ずやるべき4つのチェック｜今日の数字から原因を特定する方法

売上が思ったより伸びない日、あなたはどこから原因を探しますか？

──原因がつかめないまま終わってしまうと、気持ちばかり焦ってしまいます。

おはようございます、“飲食おじさん”です。外食チェーンで10年間勤務し、うち7年を店長として店舗運営に取り組んできました。

飲食おじさん

数字が落ちた日は、むずかしい分析よりも “どこで変化が起きたのか” を順番に見ていくことが大切です。

本記事では、売上が悪い日に店長が必ず確認すべき4つのポイントを、すぐに使える形でまとめています。

✅この記事を読むメリット

「なんとなく」で判断するのは今日で終わりにしましょう。
最後まで読めば、落ち込んだ日の売上を“次につながるヒント”に変えられます。

①客数のチェック｜外部要因でどこが変化したかを確認する

売上が落ちた日に最初に見るべきは、店の外側の変化です。

客数は天候や曜日、周辺の状況に強く左右されるため、ここを押さえるだけで原因の大枠がつかめます。

数字の細かい分析よりも、まず「今日は外で何が起きていたか」を軽く確認することが大切です。

天候や曜日による来店の変化

客数に最も分かりやすく影響するのが天候です。雨・雪・強風の日は、徒歩圏・自転車圏の来店が大きく減ります。

特にランチは顕著で、天候が悪いだけで前年比を大きく割ることもあります。

また、曜日や時期によっても客数は動きます。

こうした“生活の流れのズレ”は店側ではどうにもできない部分ですが、外的要因と切り分けて理解することで、店の問題と混同せずに済みます。

時間帯別に見ると“落ちた理由”が見えてくる

客数チェックで最も効果があるのが時間帯別の確認です。

このように分けるだけで、原因の方向性が一気に明確になります。

たとえばランチだけ落ちていれば、「天候」「周辺企業の稼働状況」「近隣のイベント」といった外の要因が強く疑われます。

逆にディナーだけ落ちているなら、「地域行事」「スーパーの特売」「外食需要の変化」などが影響している可能性が高いです。

時間帯で区切るだけで、分析が驚くほど簡単になります。

競合の動きを“軽く見ておく”

客数の落ち込みは、競合店の小さな動きに影響されることもよくあります。

近隣で大きな割引をしていれば、一時的に客が流れるのは自然なことです。

「今日は競合の影響が大きい日だった」と切り分けておくだけで、店の弱点と誤解する必要がなくなります。

客数は店の外の動きで大きく変わります。天候・曜日・時間帯・競合の4つを見るだけで、落ちた理由の輪郭が見えてきます。

飲食おじさん

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②客単価のチェック｜セット率・ドリンク率・看板商品の動きを見る

客単価が落ちているときは、商品の“組まれ方”に変化が起きています。

店として値段を変えていなくても、どの商品がどれだけ選ばれたかによって客単価は簡単に下がります。

まずは、普段と比べてどこにズレがあったのかを落ち着いて確認することが大切です。

セット率・ドリンク率の変化

客単価に最も直結するのがセット率とドリンク率です。

こうした小さな変化でも、客単価には大きく影響します。

特に雨の日や来店動機が弱い日の場合、単品だけで済ませるお客さんが増える傾向があります。

セット率を日ごとに見れば、売上が落ちた日でも「今日はセットが弱かったな」と、原因をすぐに切り分けられます。

主力商品の出数が落ちていないか

看板メニューや人気商品の出数が落ちていると、それだけで客単価が下がることがあります。

このパターンは、競合のキャンペーンや時期的な嗜好の変化が関係していることも多いです。

店としては「今日は主力が動きにくい日だった」と整理しておけば、余計な心配をせずに済みます。

人気の注文パターンが変わっていないか

客単価は、組み合わせの変化にも左右されます。

つまり「何を頼んだか」より「どう頼まれたか」に目を向けることが重要です。人気商品の注文パターンが変わると、自然に客単価が下がります。

たとえば、「メイン＋ドリンク」がいつもの鉄板なのに、その日は「メインのみ」が多かった──

こうした変化は、その日の気温や時間帯、お客さんの来店目的の違いで起こります。

客単価は“組まれ方”で決まります。セット率、ドリンク率、主力商品の動き。この3つを見るだけで原因がすぐにつかめます。

飲食おじさん

③提供速度（チャンスロス）のチェック｜ピークで提供が遅れていないか

提供が遅れた日は、客数や客単価がそこまで落ちていなくても売上が伸びません。飲食店にとって、その日“最も売れる時間帯”の流れが売上を左右します。

どれだけ準備をしていても、その日いちばん忙しい時間に流れが止まれば、待ち時間が伸び、注文そのものが減っていきます。

売上が悪かった日は、必ず “どの場面で流れが止まったのか” を確認することが大切です。

ピーク時の提供スピード

まず見るべきは、ピーク帯の提供スピードです。

たとえばランチなら「最初の1巡目までがスムーズだったか」、ディナーなら「テーブルに料理がそろうまでの時間」がポイントになります。

少しの遅れでも、ピーク時間帯では影響が大きく、売上の落ち込みに直結します。

まずは「いつ、どこで遅れたか」を把握するだけで改善の方向性が見えてきます。

並んでいるのに回転が遅い

席が空いているのに案内が遅れたり、行列があるのに提供が追いつかない状態は売上の損失につながります。

行列があっても、流れが止まっていれば売上は伸びません。

「入店の流れ」「提供の流れ」「片付けの流れ」のどこが弱かったかを見ておくと、翌日の改善につながります。

ミス・作り直しが増えていないか

提供遅延の影響として意外と大きいのが、ミスや作り直しの増加です。

ミスが増えると、提供がさらに遅れ、悪循環が起きます。特にピーク時の作り直しは、全体の流れを一気に止めてしまいます。

ミスが多かった日は、提供速度の問題が隠れているサイン。

「どの時間帯で増えたか」「どの商品で多かったか」を軽く振り返っておくと、次のピークの対策が取りやすくなります。

提供が遅れると、お客さんの数より“流れの悪さ”が売上に響きます。どこで詰まったかを押さえておくだけで、次のピークがぐっと楽になります。

飲食おじさん

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④仕込み・人員体制のチェック｜当日の準備が売上に直結する

売上が悪かった日の原因として、意外と大きいのが仕込み量や人員配置のズレです。

外の要因ではなく「店側の準備」でつまずいていた場合、ピークでの提供遅延につながり、そのまま売上の落ち込みに反映されます。

まずは当日の準備にどんな“違い”があったのかを冷静に振り返ることが大切です。

仕込み量の判断がズレていないか

仕込み量が少ないと、ピークで手が止まり、提供が遅れてしまいます。逆に多すぎると、作業が増えすぎてしまい、仕込みに時間を取られて初動が遅れます。

売上が悪かった日は、次のように「仕込み判断」を振り返ると原因がつかめます。

準備段階でバタついていた日は、そのままピークの提供に影響が出ることが多いです。

欠員・急な休みの影響はなかったか

シフトが崩れると、ピーク帯の体制にも直接影響します。

こうした状況は「仕込みは十分でも、体制が整っていない」状態です。結果として、流れが止まり売上に響いてしまいます。

欠員の日は、普段なら問題なくできる作業にも時間がかかり、指示の伝達にも手間がかかって全体の動きが遅くなりやすくなります。

スタッフの配置ミス・役割分担の迷いがなかったか

スタッフの配置が合っていないと、仕込みも人員数も整っていても売上が落ちます。

特に多いのが、予想以上にお客さんが増えて、その時のスタッフの配置では対応しきれず、提供が遅れるパターンです。

人員配置の判断ミスがあると、提供遅延が起きてチャンスロスにつながります。

準備と配置が合っていない日は、どれだけがんばっても流れが乱れます。仕込み・欠員・配置の3つを振り返るだけで、改善点が見えてきます。

飲食おじさん

まとめ｜売上が悪い日は「4つのチェック」で原因がすぐつかめる

4つのチェックで“今日のズレ”が明確になる

この4つを順に見るだけで、売上が落ちた日の原因は短時間で整理できます。他に特別な分析は必要ありません。

「売上が落ちた日は落ち込む日ではありません。原因が一つ見えるだけで、明日の動きが一気に楽になります。毎日“本当に”おつかれさまです。」

飲食おじさん

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飲食おじさん

外食チェーン出身ブロガー

飲食店の採用・教育・接客・売上管理を、仕組みで改善するノウハウを発信。現場で培った経験をもとに、店長・スタッフの悩みを具体的に解決します。 愛読書：ドラッカー全般（時代を超えて揺るがない普遍の経営哲学が大好きです！）