名前を覚えるだけで客単価が上がる?“顧客認知”がリピート率を変える理由

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「お客様の名前を覚えるだけで売上が変わる」

――そう聞くと、少し大げさに感じるかもしれません。しかし、人は“自分を覚えてくれている店”に、もう一度足を運ぶものです。

「忙しくて覚える余裕がない」「間違えたら失礼かも」そんな理由で名前を覚えることを後回しにしていませんか?

私も店長のころ、名前を覚えることの大切さを理解していながら、なかなか実践できませんでした。

おはようございます、飲食おじさんです。外食チェーンで10年間勤務、うち7年を店長として店舗運営に取り組んできました。

飲食おじさん
飲食おじさん

本記事を読めば、名前を覚えることがなぜリピート率や客単価につながるのか、そして誰でも続けられる“覚える仕組み”の作り方がわかります。

この記事では、

  • なぜ名前を覚えると客単価が上がるのか
  • 覚えられない理由とその克服法
  • 誰でも続けられる“覚える仕組み”の作り方

をわかりやすく解説します。

「覚えること」が“売り込まずに売れる接客”を生む――そのヒントを一緒に見ていきましょう。

「名前を覚える」だけで売上が変わるのか

ホワイトボードに「POINT!」と書かれたイラストと手の写真

お客様の名前を覚えるだけで、接客の印象は確実に変わります。「覚えてくれている」という実感が、信頼と“また来たい気持ち”を生むからです。

名前を覚えることが信頼と選ばれる理由をつくります

人は、自分の存在を認めてくれる相手に好感を持ちます。名前を呼ばれた瞬間、「自分を覚えてくれている」と感じ、安心と親近感が生まれます。

それは料理や価格よりも早く、信頼を築くきっかけになります。

また、「覚えてくれる店」は他よりも選ばれやすくなります。お客様が再び足を運ぶ理由は、味や価格だけではありません。

“自分を知ってくれている”という安心感が、次の来店につながります。同じような店が並んでいても、顔と名前を覚えてくれるスタッフがいる店を選ぶのです。

その差が、売上とリピート率に表れます。

  • 名前を呼ばれる=存在を認められたサイン
  • 覚えられたお客は、再訪・追加注文・紹介につながりやすい

「覚える」という行為は関心を伝えるメッセージです

名前を覚えることは、「あなたに関心があります」というサインです。この小さな関心が信頼に変わり、信頼が購買行動を後押しします。

一度きりの接客ではなく、関係として続いていくための最初の一歩です。

名前を覚えることは、営業ではなく信頼づくりです。お客は“自分を覚えてくれている人”の言葉を信じます。

飲食おじさん
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「お客様の名前を覚えられない」原因と、その克服法

会話をする二体の木製人形のイメージ写真

お客様の名前を覚える大切さはわかっていても、実際に続けるのは簡単ではありません。

多くの店では、忙しさや気まずさ、仕組みの欠如が理由で途中で止まってしまいます。

覚えられない一番の原因は「個人任せ」だからです

名前を覚えることを「得意な人がやること」と思い込むと、継続できません。本来はチーム全体のルールとして共有すべき習慣です。

覚えるのが苦手なスタッフも、仕組みに支えられれば同じ成果を出せます。

店全体で「覚える」をルール化する

担当者が変わっても、お客様対応が途切れない仕組みをつくる

忙しい環境では「記録」が最大の味方になります

人の記憶には限界があります。メモや予約台帳に「来店回数」「特徴」「名前」を残すだけで、思い出すきっかけが増えます。

ツールを使うなら、紙でもデジタルでも構いません。大事なのは「誰でも見られる場所」に情報を置くことです。

レジ横に「覚えたいお客様リスト」を設置

顧客管理ツールやLINE公式アカウントにメモ欄を活用

共有ノートで名前・特徴を記録しておく

お客様の名前を覚えるための仕組み例一覧

方法内容ポイント
レジ横のメモリスト名前・特徴・来店回数をスタッフ同士で共有全員が見られる場所に置く
注文伝票のメモ欄特徴や会話内容を簡単に記録会計時の声かけに活用できる
お客様ノート来店日・好きなメニュー・話題などをまとめるスタッフ交代時も情報が残る
LINE公式アカウントトーク履歴で名前と顔を一致させる常連向けメッセージにも活用可能
共有スプレッドシート名前・特徴・来店頻度を一覧管理店長とスタッフが同時に更新できる

間違いを恐れず、自然に確認する習慣を持ちます

「名前を間違えるのが怖い」と感じる人は多いですが、確認の一言を添えれば失礼にはなりません。

「○○様でよろしかったでしょうか?」と聞くだけで、お客様は“覚えてくれようとしている”誠意を感じます。

また、終礼などで「今日覚えたお客様の名前を一人共有する」といった小さな習慣も効果的です。覚えることを“意識する場”があるだけで、スタッフ全体の意識が変わります。

名前を覚えるのは才能じゃありません。思い出せる仕組みを持つかどうか、それだけです。

飲食おじさん
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「お客様の名前を覚える接客」がリピートと売上を伸ばす理由

三本の色鉛筆と吹き出しが描かれたイメージ画像

お客様の名前を覚えることは、単なるマナーではありません。それは「あなたを一人の人として見ています」というメッセージです。

この一言の積み重ねが、信頼と売上の両方を動かします。

名前を覚えると信頼が深まります

人は、覚えてくれている相手に安心感を抱きます。名前を呼ばれるだけで「この店は自分を見てくれている」と感じ、自然と距離が近づきます。

信頼が生まれると、提案を受け入れてもらいやすくなり、「おすすめ」「もう一品いかがですか?」の言葉も素直に届きます。

信頼が生まれると、おすすめや新商品が通りやすくなる

一人のお客様あたりの注文数が自然に増える

名前を覚えることで“居場所”ができます

常連のお客様は、商品やサービス以上に「安心できる場所」を求めています。名前を覚えてもらうことで、その店が“自分の場所”になります。

それがまた来てくださる理由になり、長い関係を築く基礎になります。

「覚えられる=歓迎されている」と感じることで、お客様は他店より先にその店を思い出します。記憶されることが、選ばれる理由に変わるのです。

全員で覚えられる店は強いです

ノートやお客様リストなどを使って、全員が共有できる仕組みにすれば、誰が接客しても同じように「○○様、いつもありがとうございます」と言えます。

こうした一貫性が「この店は自分を大切にしてくれる」という印象をつくります。

  • チーム全員で名前を共有することで“常連対応のばらつき”がなくなる
  • 一人のお客様を全員で覚えることで信頼が積み重なる

名前を覚えることは、覚えた人だけの価値じゃありません。店全体で共有するほど“また来たい店”になります。

飲食おじさん
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まとめ|名前を覚えることが「また来たい店」をつくる

キーボードの上に「まとめ」と書かれた吹き出しが置かれている写真

お客様を“覚える”ことは最高の信頼づくりです

名前を覚えるという行動は、特別な接客技術ではありません。それは「あなたを大切に思っています」と伝える最も自然な方法です。

お客様は味や価格よりも、“自分を知ってくれている店”に安心を感じます。この小さな積み重ねが、信頼と売上の両方を支える土台になります。

  • 名前を覚えることは、お客様への最高のメッセージです。
  • 覚える仕組みをつくれば、誰でも続けられます。
  • 全員で覚えることで、店全体の信頼が高まります。

覚えられないときは仕組みを使い、チーム全員で共有すること。スタッフ一人ではなく、お店全体でお客様を覚える姿勢があると、「また来たい」と思ってもらえる関係に変わります。

「名前を覚えることは、最も簡単で、最も効果のある信頼づくりです。
お客様を“知る努力”が、数字以上の成果を生みます。」毎日“本当に”おつかれさまです!

飲食おじさん
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👉日報を“振り返り”から“成果づくり”に変えたい方は、こちらの記事をご覧ください。

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外食チェーン出身ブロガー
飲食店の採用・教育・接客・売上管理を、仕組みで改善するノウハウを発信。外食チェーンの現場で培った経験をもとに、店長・スタッフの悩みを解決します。愛読書:ドラッカー全般(時代を超えて揺るがない普遍の経営哲学が大好きです!)
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